受けて良かったレッスンにするために 32018年07月05日 23:51



昨日の良かったことをもう少し。


男子である。
彼も、ピアノに不安がある。
何しろ、プライベートでも先生についているんである。
学校のレッスンに合わせて、
お稽古してくれるそうだ。
ありがたいことである。


彼もまた、
本当に丁寧に、
一生懸命に、真面目に練習してくるんである。

しかし、昨日はやはりお疲れモード。
しかも、実習中であったわけで、
いつもの練習ができなかった。


申し訳なさそうに来るんである。


しかし、これはチャンスなんである。



私はこんなとき、初見奏を提案する。
初めて見る楽譜を、弾くんである。


彼は実習前に一曲、試してあった。
その裏面の曲。

実は、この曲。
右手と左手が全く同じメロディー-を弾く。
これはポイント1。


そして、私と連弾するんである。
これがポイント2。

一緒に弾くと、
曲は4手分になるんだから、
シンプルな曲もちょっと豪華に、
かっこよくなる。
弾いていて気持が良い。
そして、二人だから、楽しい。

そう。
二人とも一緒に数えていないと、合わないんである。
楽しくなくなるんである。。。


と言うことで、
疲れた彼は、ぼーっと言われるままに弾く。
数えて弾く。
もう、キャンペーンも5ヶ月目になると、
習慣化する学生がいるんである。
彼のように。



あれ、1回で弾けちゃったね。


ね、かわいい曲でしょう?
子守唄。


あなたの良い所は、
テンポが変わらず、最後まで弾けること。
ちょっと不器用で、テンポ良く弾くのは、
まだ苦手っぽい。

でも、保育士さんの卵たちは
むしろゆっくり弾く練習をした方が良いのではないか?

速く弾くのは慣れればできる。


でもね、年齢に合わせて、
或いは授業内容に合わせて、
例えばリトミック的に使おうとすると、
ゆっくり弾く必要が出てくる。

数えて弾けてないと、
ゆっくり弾くことが難しかったりするんである。

驚くことには、ゆっくり弾くって、
どうすれば良いかわからなかったりするんである。
ちょっと不思議なようだが。。。


そして、あなたは今、新しい曲を初見で弾いた。
ね、これが今の実力です。
ハ長調であること。
四分の三拍子であること。
私と合わせようとする事で、自分の音だけでなく、
もう一つの音をきく耳の使い方ができたことにもなる。
そして、世界レベルで弾いたことになるんです。




ここまで、私は一気に話した。

彼はやっと、
ちょっと嬉しそうにはにかんだものである。


バイエルの真ん中ぐらいでも、
世界レベルの曲に仕上げられるんです。

彼が、しっかり数えられるからです。



ここまでになるのに、
あなたはとても頑張ったことと思う。
あと1ヶ月。
約束通り、
私は、一緒に数えるからね。
とても面倒なことだけれど、
ここは一つ、がんばろうね。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://noriko-sugimori.asablo.jp/blog/2018/07/05/8910125/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。