太っていると歌がうまいのか?2018年07月12日 23:09



歌う人、
と言うと、どんな体型を思い浮かべますか?


歌手って(クラシックの、かもしれない。。。)、
太ってた方がいいんですか?


これも結構質問される。
私たちは、マイクを使わずに、
ホールで歌う。


私は冗談めかして、
「脂肪は響かない」
と、答えたりする。



太っているには大きく2種類あるかと思う。
脂肪で太っている場合。
骨格が大きくて、太って見える場合。


脂肪で太っていても、
身体が重いわけで、
例えばオペラは2時間ぐらいは最低でもかかるわけだが、
重い身体で歌い、動く。
そのスタミナの消耗が、重い分激しいのではないか、
と私は思っている。

声はまず、からだで響くのであるが、
そのからだの周りに脂肪があれば、
むしろ、吸音なイメージすらしてしまう。。。




一方、骨格が大きい場合は、
スタミナを効率よく使えるだろうし、
何しろ楽器が大きいのだから、
良いテクニックを持っていれば、
その音源であるからだが響けば、
声の効果は、大きくなるように思う。


だから、無駄に太っている必要はない、
と私は考えている。




「お相撲さんは歌がうまいじゃないですか」
そうですよね。
確かに歌がうまい、
声が良いお相撲さんは多いように思います。
でもそれは、太っているから、
と言うよりも、
からだが良いのだと思う。
何しろ、お相撲さんである。
筋肉が良い。
緊張に強い。
重心を下げるのがうまい、などなど。

そして、骨格が大きい。

ということではないだろうか。



昔、
まだレコードでしか録音音楽を聴けなかった頃は、
本当に、スリーサイズが100 100 100、
かと思われるような声楽家がいたようである。

でも今では、映像までついてあり、
とても肺病にかかっているとは思われないスタイルの歌手が、
肺病の役を歌うのなどということは、
違和感を感じるわけで、
そのような公演は、余り見かけなくなったように思う。


歌い手も、ダイエットしていたりする。。。
でも、さすがに食べないダイエットは、
スタミナが無くなるのでしないし、
やせすぎると、或いは急にやせると、
声も変わってしまうそうで、
そこも要注意。




太っていなくちゃ歌えない神話は、
崩れて良かったと思う。
歌い手の長生きにも、貢献しているのではないだろうか。。。



今日の写真は、
私の好きなチェコの声楽家。
マグダレーナ・コジェナ-。
CDジャケットです。
とてもすてきなCDですよ。
チェコ歌曲をたっぷり楽しめます。

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