滑舌って滑膜かもしれない。。。? ― 2017年08月17日 23:20
今日は、滑舌について。
毎回、最初の授業時に、
声や姿勢などで、気になっていることは?
と質問すると、まあ、いつも出てくる。
「滑舌をよくしたいのですが、どうすれば良いでしょうか?」
どうしてそう思うの?
「なんか、はっきり聞こえないらしくって。
何度も聞き返されたりするんですよね。。。」
これは思い当たる方が多いかもしれません。
この問題、実はいろんな錯覚が絡んでいると思います。
ところで、
はっきり聞こえるって、どういうことでしょう。
「大きい声ではっきりと」
と言う指導やアドバイスは、よく聞きますか?
実はこの二つ、
両立しないと私は感じています。
大きな声でははっきりとは話せない。
怒鳴る。
叫ぶ。
これって、はっきり聞こえないです。
逆に、小さな声でもはっきりと聞こえることがあります。
だから、「はっきり」と「大きい」は
まず別じゃないかと考えています。
はっきり聞こえるためには、
言葉を伝えよう、と考えてみて下さい。
「、」と「。」を感じて話してみましょう。
意味がわからない。
これもはっきり聞こえない、と
感じさせるらしいです。
まず自分が伝えたいことを、
順序よく、丁寧に言葉にしてみましょう。
では、本題です。
歌は母音が長く響くことで、歌だと認識されます。
それをレガート唱法、と言ったりもするようです。
「き」「ら」「き」「ら」「ひ」「か」「る」
と、四分音符ごとに歌えば、
それは歌とは認識されない、ということになります。
「き」から「ら」まで、
「Ki」 「La」と、ローマ字で書けば、
「i 」から「L」まで、「い」と言う母音がぎっしり詰まっていたい。
マーカーで、線を引いたように。
こうしないと、歌詞が聴き取れないようです。
そして、メロディーも繋がって聞こえない。
で、歌と認識されない。
ひらがなも、ローマ字で書けるように、
日本語は、子音と母音で成り立ちます。
子音は、一瞬。
母音は、音符分をしっかり声にする。
これ、とても大切です。
そこで、子音について。
日本語の子音、って不思議なんです。
横隔膜を使っていても、使っていなくても、
何も問題なく、通じます。
でも、これは日常での話しです。
舞台上になると、これはだいぶ不利です。
どうも、これは横隔膜の仕事。
子音を言う度に、横隔膜が動く。
これを持ってして、子音。
一方、母音は、その横隔膜が、
適度な張りを持ち、
(この適度な張り、こそ子音の分とゆとり分のように思っています)
大腰筋とバランスを取って、
息を吐きすぎないように、声をコントロールしている。
これが、滑舌の仕組み、だと感じています。
え、舌?
そう、舌も子音の発音を手伝います。
唇も。
だから、口を大きく開けてもはっきりした発音、
にはならなくないですか?
声より息の分量が多いと、
声にベールがかぶったようになり、
これまた、はっきりにはならないんですよね。
風邪引いたときにような、イメージの声です。
かすれたようになってしまう。
そして実はもう一つ、
声について、場所が関係しています。
これは、また次回にしましょう。
。。。つづく。
今日の写真は、
来週、チェコのスルショヴィツェという町の教会で、
歌わせていただけることになったのですが、
そのフライヤーです。
チェコだと、こんな感じになるんですね。
いつか、チェコの教会で歌いたい。
その夢が叶いそうで、わくわくです。
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