ワンアップの瞬間に立ち会う2017年06月14日 20:38

今日の二限目。
男子学生二人についてのご報告。。。


二人とも、四月から私の担当となった。
最初、どこへ手をセットするかもわからなくて、
「ほんと、弾けないんっす」と言っていた。

しかし、今は、まず5つの音を覚えることから始めて、
手の動きを練習し、
コードを3つ、使えるようになって、弾き歌いも始めている。
もちろん、セット位置も完璧になった。


そんな彼等、来週から、保育園実習が始まる。
保育園なので、幼稚園ほどはピアノを弾くことがないらしい。
とはいえ、最初の一人が、
「もし、何か一緒に歌えたら、と思って、
時期的にかたつむりを練習してみた」と言う。
このようなことを言ってくれるだけでも、
ほんとに嬉しくなっちゃうんであるが、
とても上手だった。
正直、ちょっと感動。。。

そして、ピアノを弾く姿勢について話した。
彼は、すごいことにすぐに理解し、姿勢を作り、
声が変わった。    すごい。。。

そして、「今の話し声は、重いんだよ。
3割ぐらい、ミッキーの声を混ぜると良いよ。」
これが、一発でできた。
むしろ、私が驚いた。。。





それから次の一人。
彼は、先週、ピアノの音の高さに合わせて声を出す、
ということが突然理解できた学生だ。
カラオケでは、音痴(!)と言われていたけれど、
でもほんとは歌うことが大好きだったらしい。



実は、日本人には完全な音痴がいない民族だと聞いたことがある。
学生や、生徒さんを見ていると、確かにそうかもしれないと思う。
しかし、現実には音痴は存在してしまっている。

私は音痴には、3種類あると感じている。
1 音程音痴
2 リズム音痴
3 そのミックス   だ。

私は、この「音痴」の多くは、
耳から声へのルートが定まっていない、
ということが原因の一つであるように思っている。




この学生の場合は、リズムはきちんと合っていた。
なので、耳で聞いて同じ音を声に出す、
というルートが定まっていない、
ここで言えば、1 音程音痴 であったようだ。

今日の最初の歌も、きちんと音程に乗った歌になっていた。
彼の音痴は解消された。
これも、感動したなぁ。。。ちょっと鳥肌な感じだった。
このような瞬間があるから、この仕事、大好きなんです。

先週は、耳で聴いた音を声に出す記念日だったんだね。
音をしっかり意識して聞いて、その音を声に出す。
この感覚を発見したんだね。
これは、当たり前にできる人には、無意識の作業であるが、
これをしないで歌った歌は、音痴になってしまう。



さて、この二人には、「きらきら星」を、
ほんとうにきらきら歌ってみよう、と提案してみた。
2オクターブ上で、弾くだけなんだけれど、
きらきら感が出て、オルゴールみたいな感じになる。
きっと子供たちは喜んで歌ってくれると思うよ。
実習で、させて頂けるかは、わからないけれど、
楽しみを持って実習先へ行ける助けになれていると良いです。




本当に音楽の力は圧倒的に偉大です。
ありがとう。ありがとう。